専業主婦は2億円損をする by エリック・バーカー ダウンロード PDF EPUB F2
あとがきにも書いてありますが、前作「幸福の資本論」のロジックがメインで更に専業主婦について、フォーカスした作品です。どちらかを先に読んでから興味があれば、更に読み進めるというのが、理解が深まると思います。当方、シンガポール在住ですが、確かに共働きは一般的で専業主婦はかなりの少数派です。この本でも書かれているように、乳母やハウスメイドを雇うのはシンガポール人でも普通ですし、日本人駐在員家族でも3-4割ぐらいは依頼していると思います。日本では、子供を母親が一手に育児をするというのが文化として根付いているのは理解します。ダブルインカムで妻もフルタイムで働くためには、どうしても育児を一部でもアウトソーシングしないと無理だと思います。そのためには、保育園・幼稚園の増設と親も含めた二世帯でのサポートも必要だと思います。ただ、これから少子高齢化する状況であれば、保育園と老健施設を併設した方がいいのではないかと思います。もし、子供の数が減れば老健のエリアを拡大するなどです。
人口減が進み労働力が不足している現在、日本は移民政策を取る前に、専業主婦を減らして労働力市場に出てくるのが先だと思います。仕事の実務能力であれば、女性のほうが長けているケースも多いと思います。そのためには、保育園・幼稚園の拡充、二世帯での育児の普及(保育園も熱や病気では受け入れてくれない)、配偶者控除の見直しの3つが必要だと思います。後はやはり、企業ビジネスとしての通いのメイドさんサービスも必要ですね。流石に住み込みのメイドさんは、住環境や文化を考えると難しいと思います。
当方も、現在ダブルインカムで妻もフルタイムで働いています。7-19時の保育園、たまに義理の母が住み込みでサポート、私(旦那)が朝の保育園の送り、お風呂やおむつの交換、皿洗い、トイレ掃除などをしています。旦那側でも育児、家事をして、場合によっては子供が病気になったら、育児休暇を取れるぐらいの条件と覚悟がないと、ダブルインカムと育児の両立は難しいと実感します。ただ、日本でイクメンの文化が根付くにはまだ時間がかかりそうです。まずは、女性が出産後もバリバリ働く空気を作り、政府や地域、両親、旦那がサポートするような社会が今後必要でしょう。そうなると、大分日本の文化も変わっていそうですが。
読む人を選びそうなタイトルですが、専業主婦の人、これから成人する位の女性に読んでほしい一冊でした。(そう書いてありました。)何も新しいことは書いてありません。共働き家庭が、専業主婦家庭に対して思ってても口には出さない事が書いてありました。