発行元 辻堂魁 .
エディションノート
赤穂浪士が依頼した一振りの打刀。だが四十七士の中に、依頼した男の名は無かったーー。国包が見た”武士の不義”の真実とは。武士の身分を捨て、刀に向き合うことを選んだ孤高の刀鍛冶、一戸前国包(いっこまえくにかね)。彼の鍛冶場に、若い女が訪ねてきた。女は、川井太助という男が国包に注文した打刀を、自ら届けたいのだという。実は川井は、吉良邸討ち入り前日に失踪した赤穂浪士の一人であり、刀は討ち入り半月前に注文されたものだった。国包は事情を察し川井の行方を探るが、一方で本家を通じ、ある武士を斬ってくれとの依頼が……。武士の矜持を描く、大好評の時代小説シリーズ第2弾。